実はナイアシンアミドは、毛穴・くすみ・肌荒れなど、幅広い肌悩みにアプローチできるマルチな成分。しかも刺激が比較的おだやかで、はじめての方にも取り入れやすいのが魅力です。この記事では、ナイアシンアミドの効果から正しい使い方、併用のコツ、合わない人の注意点まで、研究データや公的な承認情報をもとにやさしく解説します。
Contents
ナイアシンアミドとは?どんな成分なの
まずは、ナイアシンアミドがどんな成分なのかを知っておきましょう。
ビタミンB3由来の水溶性ビタミン
ナイアシンアミドは、ビタミンB3の一種である水溶性のビタミンです。ニコチンアミド(ニコチン酸アミド)とも呼ばれ、もともと私たちの体の中にも存在し、肉や魚などの食品にも含まれている身近な成分です。
スキンケアにおいては、水になじみやすく、さまざまな処方に配合しやすいのが特徴。刺激が比較的少ないため、敏感に傾きやすい肌の方でも取り入れやすいといわれています。
医薬部外品の有効成分としても認められている
ナイアシンアミドは、化粧品としてうるおいを与えるだけでなく、医薬部外品(薬用化粧品)の有効成分としても認められています。
具体的には、メラニンの生成を抑えてしみ・そばかすを防ぐ「美白」の有効成分として、さらにシワを改善する有効成分としても承認されています。1つの成分で美白とシワ改善という2つの効能で認められているのは、めずらしいこと。これがナイアシンアミドの注目度の高さにつながっています。
加えて、皮脂やうるおいなど、はば広い肌の悩みにまつわる研究が重ねられているのも特徴です。1つのアイテムで複数の悩みにアプローチしたい方や、あれこれ使い分けるのが苦手な方にとって、頼りになる成分といえますね。
ナイアシンアミドで期待できる効果

ここからは、ナイアシンアミドに期待できる効果を、肌悩み別にくわしく見ていきましょう。
ナイアシンアミドと毛穴・皮脂に関する研究
ナイアシンアミドの皮脂や毛穴への影響については、いくつかの研究報告があります。
ある研究では、2%のナイアシンアミドを4週間使用したグループで、皮脂量や毛穴の見え方に変化がみられたと報告されています(日本人を対象とした試験)。あくまで研究上の報告であり、感じ方には個人差がありますが、テカリや毛穴の見え方が気になる方が知っておきたいデータといえますね。
ナイアシンアミドとメラニン・美白
ナイアシンアミドは、医薬部外品では「メラニンの生成を抑えて、しみ・そばかすを防ぐ」美白有効成分として承認されています。
そもそもメラニンは、紫外線を浴びると色素細胞が刺激されてたくさん作られる、肌を守るための色素です。本来は必要なものですが、過剰に作られて沈着すると、しみとして残ってしまいます(環境省)。
メラニンは、それを作る細胞(メラノサイト)から、表面の細胞(ケラチノサイト)へ受け渡されることで、肌に色として現れます。研究では、ナイアシンアミドがこの受け渡しにはたらきかける可能性が報告されています。なお、これらは研究上の報告であり、すべての方に同じ変化が起こるものではありません。
紫外線はしみだけでなく、しわなどの光老化の原因にもなります。ナイアシンアミドは、毎日の紫外線対策とあわせて、将来のしみ・そばかすを防ぐケアの一員として取り入れやすい成分といえます。
ナイアシンアミドでうるおいバリアをサポート
ナイアシンアミドには、肌のうるおいを保つはたらきも期待されています。
肌の水分が保たれてうるおいバリアが整うと、乾燥によるごわつきやゆらぎを感じにくい、すこやかな肌印象に近づきます。刺激がおだやかなので、季節の変わり目などゆらぎやすい時期のお守りコスメとしても取り入れやすいですよ。
ナイアシンアミドとハリ・乾燥による小ジワ
前述のとおり、ナイアシンアミドはシワを改善する有効成分としても承認されています。うるおいとハリを意識したケアの一員として、乾燥による小ジワが気になる肌にも頼れる成分です。
ナイアシンアミドの正しい使い方

せっかくのナイアシンアミドも、使い方しだいで実感は変わります。基本のポイントをおさえましょう。
濃度の目安は、化粧品でおよそ2〜5%とされることが多いです。はじめての方は低めの濃度から試し、肌の様子を見ながら取り入れると安心です。
使うタイミングは朝晩どちらでもかまいません。スキンケアの順番としては、洗顔のあと、化粧水や美容液でナイアシンアミドを肌になじませ、最後に乳液やクリームでフタをするのが基本です。水のようにサラッとしたものから、こっくりした油分の多いものへと、テクスチャーの軽い順に重ねるイメージですね。
量は、各アイテムの推奨量を守るのが基本。多く塗れば早く効くというものではありません。こすらず、やさしくハンドプレスでなじませましょう。そして何より、毎日コツコツ続けることがいちばんの近道です。肌の生まれ変わりのリズムを考えると、少なくとも数週間は続けて様子を見たいところです。
ナイアシンアミドはどのアイテムで取り入れる?
ナイアシンアミドは、化粧水・美容液・クリーム・オールインワンなど、さまざまなアイテムに配合されています。どれを選べばよいか迷ったときの目安を紹介します。
集中的にケアしたいなら、配合濃度が高めの美容液が取り入れやすいでしょう。手軽に毎日続けたいなら化粧水、保湿と一緒にケアしたいならクリーム、忙しい方にはオールインワンも便利です。
選ぶときは、配合濃度の表示や、自分の肌質・続けやすさを基準にしてみてください。いくつものアイテムに重ねて使うより、まずはひとつのアイテムで肌に合うかを確かめるのがおすすめです。テカリや毛穴が気になる方はさっぱりタイプ、乾燥が気になる方はしっとりタイプ、と質感で選ぶのも続けるコツですよ。
ナイアシンアミドと他の成分の併用

ナイアシンアミドは、ほかの成分と組み合わせて使われることも多い成分です。
レチノールとの組み合わせは、なめらかで均一な肌印象を目指す相性のよい組み合わせとして知られています。レチノールはハリやキメにアプローチする成分で、ナイアシンアミドがうるおいを支えることで、レチノールで感じやすい乾燥やつっぱりをやわらげる助けにもなります。
ビタミンC(ビタミンC誘導体)と合わせるケアも人気です。どちらも明るい印象づくりを意識したい方に選ばれる成分で、組み合わせて使う方も多くいます。
「ナイアシンアミドとビタミンCは併用不可」という情報を見かけることもありますが、これは一部の特殊な条件での話で、市販のスキンケアでふつうに使うぶんには大きな心配はいらないとされています。気になる場合は、朝はビタミンC、夜はナイアシンアミドというように時間を分けるのもおすすめです。
なお、ピーリングなど角質ケアのアイテムと一緒に使うときは、肌への刺激が重なりやすいので、様子を見ながら頻度を調整しましょう。
ナイアシンアミドが合わない人・注意点

おだやかな成分とはいえ、すべての人に刺激がゼロというわけではありません。
敏感肌の方や、はじめて使う方は、二の腕の内側などで試すパッチテストをしてから顔に使うと安心です。高めの濃度のアイテムは、人によってピリつきや赤みを感じることがあります。その場合は使用を控え、低濃度のものに切りかえましょう。
また、効果の感じ方には個人差があり、すぐに変わるものではありません。肌の生まれ変わりのリズムを考えると、変化を感じるまでには数週間ほどみておくのが目安です。焦らず続けていきましょうね。
ナイアシンアミドのよくある疑問
はじめてナイアシンアミドを取り入れる方からよくいただく疑問をまとめました。
ナイアシンアミドは毎日使っても大丈夫ですか?
基本的には、毎日のスキンケアに取り入れやすいおだやかな成分です。ただし高濃度のアイテムや、ピーリングなどの角質ケアと重ねるときは、肌の様子を見ながら頻度を調整しましょう。ピリつきや赤みを感じたら、いったんお休みしてくださいね。
妊娠中・授乳中でもナイアシンアミドは使えますか?
ナイアシンアミドは比較的おだやかな成分ですが、妊娠中や授乳中は肌が敏感に傾きやすい時期でもあります。心配な場合は、かかりつけの医師や薬剤師に相談してから使うと安心です。
朝にナイアシンアミドを使うときの注意点は?
将来のしみ・そばかすを防ぐケアを意識するなら、日中の紫外線対策はセットで考えたいところ。朝のスキンケアの最後に日焼け止めをプラスして、紫外線から肌を守りましょう。
男性や10代でもナイアシンアミドは使えますか?
肌質や年齢を問わず取り入れやすい成分です。皮脂やテカリ、毛穴の見え方が気になる方にもなじみやすいでしょう。まずは低めの濃度のアイテムから、肌に合うかどうかを確かめながら試してみてください。
プチプラのナイアシンアミドでも大丈夫ですか?
価格よりも、配合濃度や自分の肌に合うか、毎日続けやすいかのほうが大切です。手の届く価格のアイテムでも、無理なく続けられるなら十分に取り入れる価値があります。高価なものほど必ず効果が高い、というわけではありません。自分の肌と暮らしに合うものを選びましょう。
ナイアシンアミドとプロのケアを組み合わせる
毎日のスキンケアにナイアシンアミドを取り入れつつ、もうひと歩ふみ込んでケアしたいときは、プロの手を借りるのもひとつの方法です。
銀座グラティアのフェイシャルでは、毛穴やくすみなど、自分では届きにくい肌悩みにアプローチします。おうちでのナイアシンアミドケアと、サロンでのスペシャルケアを組み合わせることで、肌の手ごたえをより感じやすくなりますよ。
ナイアシンアミドを毎日の味方に|まとめ

ナイアシンアミドは、皮脂や毛穴、うるおい、そして美白やシワ改善まで、幅広い肌の悩みにまつわる成分です。美白とシワ改善の有効成分として承認されている実力派でありながら、刺激がおだやかで取り入れやすいのもうれしいポイント。
大切なのは、自分の肌に合うアイテムを選び、無理なく続けること。まずは低めの濃度から、朝晩のスキンケアにプラスしてみましょう。日中の紫外線対策も忘れずに。すぐに大きく変わるものではありませんが、数週間じっくり続けるうちに、肌の手ごたえを感じやすくなっていきます。毎日の小さな積み重ねが、明日の肌を少しずつ育ててくれますよ。
参考文献
- The effect of niacinamide on reducing cutaneous pigmentation and suppression of melanosome transfer(Hakozaki T, et al. British Journal of Dermatology, 2002/PubMed)
- The effect of 2% niacinamide on facial sebum production(Draelos ZD, et al. Journal of Cosmetic and Laser Therapy, 2006/PubMed)
- 紫外線環境保健マニュアル2020(環境省)






