やっかいなのは、角栓による黒ずみ毛穴とは原因もケアも違うこと。間違ったケアを続けると、かえって黒ずみが目立つこともあります。この記事では、黒ずみ毛穴との見分け方、原因、目立たなくするためのスキンケアやメイクでの隠し方まで、順番に解説しますね。
Contents
メラニン毛穴とは?「毛穴ジミ」と呼ばれる色素沈着
メラニン毛穴とは、毛穴の周りの皮膚にメラニン色素が蓄積し、黒ずんで見える状態のことです。毛穴の中に角栓が詰まっているわけではなく、毛穴をふちどるようにドーナツ状(リング状)に色づくのが特徴です。
メラニン色素は、本来は紫外線などの刺激から肌を守るために作られるものです。ところが、過剰に作られたり、肌の生まれ変わり(ターンオーバー)が乱れてうまく排出されなかったりすると、毛穴の周りに残って黒ずみとして見えるようになります。シミと同じ仕組みが、毛穴の周りで起きていると考えるとわかりやすいでしょう。
メラニン毛穴と黒ずみ毛穴(角栓)の見分け方

毛穴の黒ずみには、大きく分けて「メラニン毛穴」と「角栓による黒ずみ毛穴」があります。ケアの方向がまったく違うので、まずは自分がどちらかを見分けましょう。手で触ったときのザラつきが、いちばんわかりやすい目印です。
| メラニン毛穴 | 黒ずみ毛穴(角栓) | |
|---|---|---|
| 手触り | ザラつかない | ザラつく・ポツポツする |
| 見た目 | 毛穴の周りがリング状に黒い | 毛穴の中に黒い塊が詰まって見える |
| 主な原因 | 紫外線・摩擦による色素沈着 | 皮脂と古い角質が固まった角栓の酸化 |
| ケアの方向 | メラニンを増やさない・トーンケア | 詰まりをやさしくオフして予防 |
触ってザラつくなら角栓による黒ずみ、ザラつかず色だけが気になるならメラニン毛穴の可能性が高いと考えられます。
▶角栓・黒い塊によるザラつきが気になる方は、毛穴の黒い塊の取り方の記事もあわせてご覧ください。
メラニン毛穴ができる3つの原因

メラニン毛穴の背景には、主に3つの要因があります。
紫外線
いちばん大きな原因が紫外線です。肌は紫外線を浴びると、表皮にあるメラノサイト(色素細胞)が刺激され、メラニン色素を作ります。これは肌を守るための反応ですが、紫外線を浴び続けるとメラニンが過剰に作られ、毛穴の周りに沈着してしまいます。紫外線による肌の変化は「光老化」とも呼ばれ、しみやしわの一因にもなることが、環境省の資料でも示されています(環境省 紫外線環境保健マニュアル2020)。
摩擦・刺激
毎日のクレンジングや洗顔で肌をゴシゴシこすると、その摩擦が刺激になってメラノサイトが活発になり、メラニンが増えやすくなります。「しっかり汚れを落としたい」という気持ちでこすりすぎると、かえって黒ずみを招くことがあるのです。タオルでゴシゴシ拭く、メイクを強くこすり落とす、といった習慣にも注意しましょう。
ターンオーバーの乱れ
肌が健やかなら、作られたメラニンはターンオーバーとともに少しずつ排出されます。けれども、睡眠不足や乾燥、加齢などでターンオーバーが乱れると、メラニンが排出されずに毛穴の周りへ残りやすくなります。規則正しい生活と保湿で、肌のリズムを整えることが大切です。
メラニン毛穴のトーンケアにおすすめの成分

メラニン毛穴のケアでは、「これ以上メラニンを増やさない」ことと「ターンオーバーを整える」ことが軸になります。スキンケアでは、次のような成分が選ばれています。
ここで知っておきたいのが、化粧品と医薬部外品の違いです。「メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぐ」と表示できるのは、厚生労働省が承認した美白の有効成分を配合した医薬部外品です。なお、これは新しいメラニンを作りにくくする予防の働きで、すでにできた色素沈着を消すという意味ではありません。
ナイアシンアミド
ナイアシンアミドは、「メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぐ」美白の有効成分として医薬部外品に配合されるビタミンB3の一種です。研究では、メラニンを含むメラノソームが色素細胞から肌の細胞へ受け渡されるのを抑える働きが報告されています(Hakozaki et al., 2002)。また、研究では、2%ナイアシンアミドの継続使用で皮脂分泌量の低下も報告されており(Draelos et al., 2006)、皮脂やうるおいのバランスが気になる方にも取り入れやすい成分です。
▶︎ナイアシンアミドとは?効果・使い方・併用のコツをやさしく解説
ビタミンC誘導体
ビタミンC誘導体は、うるおいを与えて肌を整える化粧品成分として、幅広いスキンケアに配合されています。明るい印象の肌をめざす日々のケアに取り入れやすい成分です。
トラネキサム酸
トラネキサム酸は、「メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぐ」美白の有効成分として、医薬部外品に配合されています。なお内服のトラネキサム酸は医療の領域になるため、気になる場合は自己判断せず、皮膚科などで相談しましょう。
今すぐ隠したい人へ|メラニン毛穴のメイクカバー

ケアは続けつつ、今日の見た目はメイクでカバーしましょう。メラニン毛穴は色の悩みなので、色をおぎなう発想がポイントです。
イエロー系の下地でトーンを補正
黒ずみや色ムラには、イエロー系のコントロールカラー下地がなじみやすく、肌の色を均一に見せてくれます。気になる部分にやさしくのばしましょう。
下地で隠しきれないときはコンシーラーを薄づけで
それでも気になる部分には、コンシーラーを少量だけ重ねます。厚く塗るとよれて逆に目立つので、薄づけが基本です。
ファンデーションはスポンジでトントン
ファンデーションは、スポンジで軽くたたき込むように毛穴へなじませると、自然にカバーできます。こすらず、やさしくのせるのがコツです。
メラニン毛穴を目立たなくするケア
セルフケアで変化を感じにくいときは、サロンや医療機関のケアという選択肢もあります。施術は効果の感じ方やダウンタイム、医療かどうかも含めて、必ず専門家に相談のうえ選びましょう。
- ピーリング…古い角質をやさしくオフし、ターンオーバーを整えるサポートをする(サロン・化粧品)
- 光による施術(フォトフェイシャル・BBLなど)…肌のメラニンや色ムラにアプローチする(医療)
- 美白スキンケアの継続…医薬部外品の美白アイテムを、毎日コツコツ続ける
メラニン毛穴は、一度のケアで大きく変わるものではありません。紫外線対策と摩擦レスを土台に、続けられるケアを選ぶことが近道です。
▶毛穴のプロのケアが気になる方は、エステの毛穴洗浄の記事もチェックしてみてください。
メラニン毛穴を作らないための生活習慣
新しいメラニン毛穴を増やさないために、毎日の習慣を見直しましょう。
紫外線対策を徹底する
日焼け止めは一年を通して使い、曇りの日や室内の窓辺でも油断しないことが大切です。帽子や日傘も合わせて、肌に届く紫外線を減らしましょう。
こすらないクレンジング・洗顔
メイクや汚れは、ゴシゴシではなくやさしく落とすのが鉄則です。洗顔はよく泡立てて、手と肌の間に泡のクッションを置くイメージで。タオルも押さえるように水気を取りましょう。
朝晩の保湿を欠かさない
乾燥はターンオーバーの乱れにつながります。化粧水から乳液・クリームまで、朝晩しっかり保湿してうるおいを保ちましょう。
毛穴をいじめない
角栓を無理に押し出す、毛穴パックを多用する、といった強い刺激は摩擦になり、メラニンを増やす一因になります。気になっても触りすぎないことが、結果的に近道です。
よくある質問(FAQ)
Q. メラニン毛穴はセルフケアで目立たなくできますか?
紫外線対策と摩擦レスを徹底し、美白の医薬部外品でケアを続けることで、新しいメラニンを増やしにくくして目立ちにくい状態をめざせます。ただし変化はゆっくりで、すでにできた色素沈着が気になる場合は、皮膚科やサロンへの相談も選択肢になります。
Q. どのくらいで変化を感じますか?
肌のターンオーバーには時間がかかるため、数日では大きく変わりません。スキンケアは1か月以上、毎日続けることを目安に、肌に合うかを確かめながら取り入れましょう。
Q. 黒ずみ毛穴(角栓)とどちらか自分でわかりますか?
触ってザラつくなら角栓による黒ずみ、ザラつかず色だけが気になるならメラニン毛穴の可能性が高いです。両方が混ざっていることもあるので、見分けにくいときは専門家に相談してみてください。
まとめ|メラニン毛穴は「増やさない×トーンケア」で

メラニン毛穴は、角栓のつまりではなく、毛穴の周りの色素沈着です。だからこそ、ゴシゴシ落とすケアでは目立たなくなりません。まずは黒ずみ毛穴(角栓)と見分けて、紫外線対策と摩擦レスでこれ以上メラニンを増やさないこと。そのうえで、ナイアシンアミドやトラネキサム酸などの美白の有効成分で、メラニンの生成を抑える美白ケアを毎日コツコツ続けていきましょう。今日の見た目はメイクでカバーしながら、肌の土台を整えるケアを無理なく続けてください。
メラニン毛穴のケアをプロに頼みたいなら
セルフケアだけでは難しいと感じたら、サロンでのケアも選択肢のひとつです。銀座グラティアでは、肌の状態に合わせたフェイシャルケアをご用意しています。毛穴やくすみのお悩みは、まずはカウンセリングでお気軽にご相談ください。
【参考文献】
- Hakozaki T, et al. “The effect of niacinamide on reducing cutaneous pigmentation and suppression of melanosome transfer.” *British Journal of Dermatology.* 2002.
- Draelos ZD, et al. “The effect of 2% niacinamide on facial sebum production.” *Journal of Cosmetic and Laser Therapy.* 2006.
- 環境省「紫外線環境保健マニュアル2020」






