シミには加齢にともなう現象でかゆくなるものや、アレルギー反応の影響でかゆくなっているものなどさまざまにあります。もし「かゆみがどんどん強くなっている」「シミが短期間で大きくなった」という場合は、皮膚の重篤な疾患の可能性もあるため早めに皮膚科に受診しましょう。
今回はかゆみをともなうシミの種類と対処法、シミがかゆくならないための予防法を解説します。
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かゆみをともなうシミには注意が必要なものも!まずは種類を紹介
かゆいと感じるシミにはいくつか種類があります。なかには重篤な疾患によるものもあるため、まずはかゆいと感じている自分のシミの種類を確認してみましょう。
なお、皮膚疾患は自分では判断が難しい場合も多くあります。不安に感じるなら皮膚科に受診することをおすすめします。
脂漏性角化症
脂漏性角化症は老人性イボとも呼ばれます。皮膚の老化にともなって現れるもので、数mmから10cm程度のものまで大きさはさまざまです。やや盛り上がっているのが特徴です。
多くの場合40歳以降に見られますが、スポーツやレジャーなど紫外線を浴びることが多い方は20代でも発生することがあります。紫外線に当たりやすい顔や頭、デコルテ、肩、手の甲などに好発します。気がついたらできていることがほとんどですが、ヒリヒリ感やかゆみをともなうこともあります。
参考:MSDマニュアル「脂漏性角化症」
皮膚そう痒症
皮膚そう痒症は、皮膚に特別な湿疹や発疹もないのに強いかゆみが現れる症状を指します。主に以下の原因が考えられます。
- 肌の乾燥
- 飲んでいる薬の影響
- 内科疾患の影響
皮膚そう痒症は全身に現れる場合と、体の一部分にだけ現れる場合があります。体の一部分だけの場合、陰部や肛門周り、頭、顔などによく見られます。シミがかゆいというより、シミがある部分を含む周辺の皮膚にかゆみを感じているというイメージが近いかもしれません。
接触性皮膚炎
接触性皮膚炎はいわゆる「かぶれ」のことです。原因は以下のいずれかです。
【刺激反応】
- 家庭用洗剤などに含まれている酸やアルカリ
- マニキュアの徐光剤に含まれるアセトンなどの溶剤
- 植物(ポインセチアの樹液、コショウなど)
【アレルギー反応】
- 金属
- 植物
- ゴム
- 香水
- 日光
刺激反応は、有害物質や化学物質が直接皮膚に触れたことが原因で起こります。アレルギー反応は特定の物質に対して、免疫系が過剰に反応することで起こります。花粉症や食品アレルギーとしくみは同じですが、それが皮膚の上で起こる症状を指します。なお、植物による接触性皮膚炎は刺激反応によるものとアレルギー反応によるものの両方があります。
接触性皮膚炎も皮膚そう痒症と同様にシミだけがかゆくなっているのではなく、何らかの刺激を受けた皮膚がかゆみを感じている症状です。
参考:MSDマニュアル「接触皮膚炎」
シミ取りレーザー後の老人性色素斑
老人性色素斑とは加齢にともなってできる、いわゆる「シミ」です。レーザーなどの治療により改善を目指す美容施術もありますが、これを受けた後にヒリヒリ感やかゆみを感じることがあります。
これはシミ取りレーザーを受けた際に生じる一般的な症状で、一過性のもののため数日程度でおさまります。
皮膚がん
シミやほくろに似た悪性黒色腫(メラノーマ)という皮膚がんがあります。発症時に自覚症状はないとされますが、軽いかゆみをともなうことがあります。
- 左右非対称でムラがある
- 褐色からだんだん黒いシミへ変化する
- 短期間で6mm以上に大きくなった
このような場合はメラノーマの可能性もあるため、早急に皮膚科を受診するようにしてください。
シミがかゆい場合の対処法
シミがかゆくて困っているなら、以下の対処法を試してみてください。
かくのはNG、保冷剤などで冷やす
かゆくてたまらないとどうしてもかきたくなりますが、かくのはNGです。かきすぎて皮膚が傷つき、傷あとが色素沈着すれば新たなシミになってしまいます。
かゆみのある部分をかくと、「かく」→「バリア機能が壊れる」→「少しの刺激にも敏感になる」→「悪化する」→「かゆい」という悪循環を繰り返しやすくなります。かゆくて我慢できない場合は冷やすなどして、かゆみを伝達している神経を落ち着かせるのが有効です。保冷剤をタオルでくるんだものや、氷嚢などを使って冷やすといいでしょう。
接触性皮膚炎の場合は原因物質を洗い流す
接触性皮膚炎の場合は原因物質を洗い流すことが重要です。顔の場合は洗顔料などを使用し、丁寧に洗い流しましょう。炎症がある場合は、抗炎症作用のある軟膏などを塗ってもいいでしょう。なお、かゆみや炎症がおさまらない場合は皮膚科を受診することをおすすめします。
シミがかゆくならないための予防法
シミがかゆくならないための予防法として以下の3つが挙げられます。
紫外線対策
シミのかゆみを防ぐためには、紫外線対策を徹底させましょう。例えば脂漏性角化症の原因ははっきりしていませんが、紫外線も原因の一つと考えられています。イボが成長していく過程でかゆみを感じる方もいるため、悪化させないことがかゆみ防止につながります。
また紫外線が刺激になりかゆみを起こす光アレルギーによって、シミのある部分がかゆくなることも考えられます。これを防ぐためにも紫外線対策は有効です。肌にやさしい処方の日焼け止めや日傘、帽子などを使ってしっかりと肌を守りましょう。
保湿する
かゆみ予防に保湿は欠かせません。皮膚そう痒症に代表されるように、乾燥が進むとそれだけでかゆみを感じやすくなります。皮膚は水分と油分のバランスが整うことで健康的な状態を維持することができます。バリア機能も正常に働き、外からの刺激にも強くなるのです。
とくに年齢を重ねると肌の潤い成分が減少します。化粧水、乳液などを使って水分油分の両方を補い、クリームでしっかりと閉じ込めましょう。部屋の湿度など生活環境にも気を配り、皮膚をいたわることが大切です。
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肌を刺激から守る
肌に刺激を与えると、それだけでかゆみの原因になることがあります。よく肌を触るくせがある、頬杖をつくといったことも肌への刺激になります。とくに肌が乾燥しているときは、少しの刺激でもかゆみを感じやすいため注意しましょう。
髪の毛が当たることでかゆみが出る場合は、まとめ髪にして様子を見てみるのも一つの方法です。汗をかいたら小まめにふくことも、肌を刺激から守りかゆみ予防に役立ちます。
シミのかゆみが気になるならシミそのものをケアする方法も!銀座グラティアへ
かゆみを感じるシミにはさまざまなものがあります。なかには皮膚がんの初期症状の場合もあるため、心配なら迷わず皮膚科を受診しましょう。
何らかの原因でシミがかゆいと感じているなら、シミそのものをケアするのも有効な方法です。銀座グラティアのBBL光フェイシャルは、ターンオーバーを整えて蓄積したシミの元(メラニン色素)の排出を促します。BBLにはさまざまな波長が含まれていて、肌の潤い改善効果も期待できますよ。
肌の健康を取り戻すことができれば、かゆみも落ち着くかもしれません。気になる方はぜひ銀座グラティアへご相談ください。